『松崎さんの鶴』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『松崎さんの鶴』

 益田教会の松崎さんが、十二日午前十一時に召天されました。松崎さんといえば私たちの心に残っているのは『鶴』ではないでしょうか。半身が動かなくなられてリハビリのために右手だけで折鶴を作り始められました。最近は1センチくらいの鶴を数分で折られるまでになられました。
 
 松崎さんは鶴を折られると必ず、そこにいる人に差し上げておられました。ある時朝日新聞のお便りコ-ナ-に、「病院の待ちあい室で小さい鶴をいただいて驚きとともに、人は病気で残された半身でも人に愛を与えることができる」というようなことが紹介されていました。私たちは自分が壁とか障害にぶつかったとき、「もうだめだ」と思うかもしれません。しかし、それでも何かできるという発見をさせてくださるのが神様です。
 
 松崎さんにとっては片手で鶴を折ることでした。そしてどこへいっても、そこにいる人に微笑みとともに小さな鶴をプレゼントされました。小さな鶴をいただいた方に勇気を与えておられました。信仰の証がそこにはありました。

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