『まぜごはんとポテトサラダ』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『まぜごはんとポテトサラダ』

 熊本地震ですべてなくなった故郷・立野村へ帰ってきました。農家に牛を見にいったり、家の前に流れている小川でカニをとったり、阿蘇山を眺めながら昼寝をしたりと、懐かしさが込み上げてきました。
 さてはじめて気づいたのですが、母の仮設で必ず母が作ってくれる食事が、「まぜごはんとポテトサラダ」に決まっている。兄に聞いても「そういえばそうだな」とのこと。母に聞くわけにいかず、私が「まぜごはんにポテトサラダ」が好きだと思っているかもしれない。それが母の得意料理かもしれない。どっちにしても母が作る料理には、母の手のぬくもりを感じてうれしいものです。
 
  いつ食べても変わらない味と素朴さに、食べながら暖かさを感じます。自分が育てられた家や周囲にいてくれた人達が、自分の人間性を培っていくのに大切なように、信仰にも懐かしい思い出があります。その懐かしい思い出がいつのまにか、信頼という一つの糸で神様に結ばれる。
 
  母の作る食事に、暖かさを感じるようになるまで生きてきたのだと思います。

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