『三個めの伝道』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『三個めの伝道』

 「宅急便」といえば今、とても便利なものです。しかしこの会社を初めて考えた人のアイデアと苦労は大変なものだったと思います。
 
 先日ある本で「クロネコ宅急便」の歴史を読みました。そのとき会社を営業して第一日目に配達した荷物はいくつだったか初めて知りました。皆さんはいくつかわかりますか。実は二個だったそうです。この二個という数字に、当時の方はどう思われたでしょうか。これはいけると考えたか、やっぱり商売にならないと考えたか。もしそこでやめていたらいまの普及などなかったでしょう。
 
 ル-テル教会も宣教百十年を迎えます。しかし明るい未来が開けているわけではありません。教会の会員数は二十年前とさして変わらず、経済は圧迫を受けています。そういう意味では宣教百年は、営業初日の宅急便ににています。二個しかこない夕暮れです。この状態を嘆くのか、いや未来への希望を見出すのか。三個めという伝道が今なのかもしれません。神様にとって百年は一日でもないかな。 

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