「新しいイエス像」

クレヨン牧師のミニエッセイ

「新しいイエス像」
 
 とっさの出来事に出会うと、日頃言ってきたこととは反対のことをしてしまいます。普段は優しく「形ある物は壊れる」と言っていても、実際に大切なものが壊れた時には怒りがこみ上げてくるものです。
 
 先週は娘たちがイエス像に石をなげて壊してしまいました。ちょうど留守をしていたのですが、それを聞いたときは怒りがこみ上げてきました。せっかく大切にしてきたのにという思いと、イエス像にむかって石を投げるとはもってのほかだとカッときたのです。外から帰るといつも礼拝堂で祈ることにしていますので、心を鎮めようと祈っていました。すると娘たちがやってきました。祈りを終えて振り返ったとき、長女・華美が泣きそうな顔をして立っていました。いつもならすぐに叱るのですが、祈りのあとだったので、神様がちょっとまてと言われたように感じました。なぜだか優しく「どうして石を投げたの」と聞けたのです。すると、「トカゲがいて、それがイエス様の方へ行こうとしてたので石を投げた。それが間違ってあたってしまった」のだそうです。それで泣きそうな顔をしていたのです。
 
 故意にやったことではない。きっとイエス様への思いがあだになってしまったのでしょう。それを知って悔い改めたのだと思います。なんだかそれで充分だと思いました。新しいイエス像を買って設置すればすむことです。ということでいま新しいイエス像が微笑んでおられます。

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