たくさんのオモチャ

クレヨン牧師のミニエッセイ

『たくさんのオモチャ』

 ある小学生の作文に次のようなものがありました。
 
 「ぼくはおかあさんが大好きだ。だから一生懸命勉強してよい学校にはいり、よい会社に勤めて、たくさんのお金をもうけて、おかあさんを一番上等な養老院にいれてあげたいと思っている」母親に対しての感謝の表現が、「上等な養老院」であるとすれば、何か恐ろしい気持がする反面、私たち親の方に欠陥があるのかもしれません。
 
  我が家にもたくさんのオモチャが散乱しています。大部分は壊れているものです。しかしそのなかでも壊れないオモチャがあります。それは木で作られたもので、昔ながらのものです。カタカタ、積み木、木馬など。これにはまず電池を入れてとか、スイッチを入れてとか、教育上こんなに効果があるなどという説明はありません。しかし、単純なんだけれど子供に愛されているオモチャです。
 
 「頭が良くなる」と説明されているプラスチックのものを選ぶか、手にもって暖かさのあるものを選ぶか親の自由です。小さな頃から暖かさを知っている子供は感謝のしるしに「上等な養老院」などと考えないでしょう。

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