「春を見つけました。」 小山 茂
明けまして、おめでとうございます。南九州でも12月から寒い日が続いています。桜島の頂上が何度も、白い帽子を被りました。寒ければ寒いほど、春が待ち遠しくなります。それなら春を捜しに行こうと思い立ちました。1月中旬では梅の開花にはまだ早いし、蝋梅(ロウバイ)は梅より早く咲くので、県内のどこかに咲いていないか調べました。指宿にある「フラワーパーク鹿児島」に蝋梅があり、すでに開花しているそうです。これまで満開の蝋梅を見たことがなく、今年こそ期待しています。この花は満開になると、ほのかに甘い上品な香りを漂わせ、その香りも楽しみに出かけました。見つけて花に触るほど鼻を近づけると、淡い香りがします。日本水仙に少し似ていますが、それほど強い香りでありません。未だ花の盛りではないからかもしれません。なお、蝋梅は梅の種類ではないそうです。
フラワーパークの中を歩いていると、野生のウサギが灌木の下にいました。期待を超えた世界に招かれたのは、蝶の館〔ガラス張りの温室〕の中に「オオゴマダラ」という蝶が飼育され、たくさん飛んでいたことです。国内では奄美や沖縄に生息するもので、日本の蝶では最大の大きさです。ゆっくりと羽ばたきをして、フワフワと優雅な飛び方をします。蜜を沁み込ませた造花などに群がって、手を伸ばせば掴まえることができそうです。幼虫は金色の蛹(さなぎ)になって、尾部の一点で枝や葉の裏などに逆さにぶら下がります。この幼虫はホウライカガミの葉を食べることで毒を体内にため込み、他の動物から捕食されないそうです。そんな面白い生態をもった、チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科に分類される一種だそうです。興味を持たれた方はぜひ次のHP
指宿では先週の1月11日に、「指宿菜の花マラソン」がありました。日本で一番早いフルマラソン公認コースで、黄色い絨毯のような菜の花畑が、池田湖や薩摩富士と呼ばれる秀麗な開聞岳が、ランナーを迎えてくれました。私が訪れた日の天気は薄曇りでしたが時折日が射し、黄色がより一層鮮やかに映えていました。春の訪れを感じる「菜の花」と「蝋梅」を、南九州に一足早く見てきました。
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池田湖より開聞岳を望む |
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野生のウサギ |
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フラワーパーク鹿児島の蠟梅 |
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フラワーパークかごしまのオオゴマダラ |