『アンパンマンのアイス』
クレヨン牧師のミニエッセイ
『アンパンマンのアイス』
長女が二才半の時でした。ものごとをどのくらい理解出来るのか不思議に思うことがあります。
ある日のことでした。アイスクリ-ムが好きなので、その日は朝から「アンパンマンのアイス」と訴えていました。私は華美が風邪をひいていることだし、与えないことにしたのです。ところが諦めず何回も何回も「アンパンマンのアイス」が食べたいと言います。そのつど「ダメ~」の繰り返しでした。誰に似たのかガンコな長女はよる十時まで「アンパンマンのアイス」というのです。いいかげん頭にきて、「そんなに欲しかったら、自分で買いにいきなさい」というと、すんなり「は~い」といって家を出ていきました。どうせ外は雨が降っているし、すぐに泣いて帰ってくるだろうとこっそり影からみていますと、傘をとり、長靴を履いて暗いなかとぼとぼと外へ出ていってしまいました。しかも道路へでて右へいこうか左へいこうかとキョロキョロしています。その後ろ姿を見たとき、おこがましいですが神様の眼がすこしわかったのです。神様も私のことを親の眼で見ていて、手を差し伸べて下さるのだと。
それから私はコンビニに走ったのでした。アイスを買いに。
『アンパンマンのアイス』
長女が二才半の時でした。ものごとをどのくらい理解出来るのか不思議に思うことがあります。