『弱さ』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『弱さ』

 少しは涼しくなりました。今年は本当に夏を感じた暑さのある季節でした。雨が少なく、庭に植えてある草木も元気がありませんでした。その暑さの中で、さつき・つつじが何本か枯れてしまいました。やはり根が地についていなかったのでしょう。枯れたさつきもつつじも、とても元気がいいものでした。花もよくつき、来年を楽しみにしていたのです。その中の何本かは生き残ってくれました。そして驚いたことには、残ったものは日頃からあまり太陽があたらない場所のものでした。建物の陰にあって、みるからに弱い感じのする木が生き残ったのです。
 
 先日ある方と話しをしていて、「クリスチャンの弱さがなんだか悲しいですね」と言われました。「弱さ」といっても悪い意味ではありません。権力や力に対するときに、愛を語ると「弱い」と思われるかもしれません。しかしその場合の神にある「弱さ」は本当に人間的な「弱さ」でしょうか。十字架の上のイエス様は確かに「弱い」存在です。権力の前にはなすすべもありません。ありませんが、イエス様の十字架を見上げるとき「弱さ」だけでないものがみえてきます。

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